8月某日、検討中だった異次元調査を試験的に行いました。
調査異次元は「空に魚が泳ぐ異次元」
海目研究員がオト(飼育しているイジゲンカクレダコ)に合図し「別次元に通じる穴」を生成した際、穴から突如突風が発生、本支部職員全員が穴に吸い込まれてしまいました。
以下は支部長の異次元での記録です。
私は不可視生物生態研究室海見支部支部長の浜見逆目だ。とある生物の能力を利用し異次元調査を試みた際、突如突風が発生し支部職員5名全員が穴に吸い込まれてしまい逸れてしまった、他の職員などのため遭難中の記録を残しておく。記録開始日8月█日。
遭難1日目、周りを捜索した結果ここは調査予定だった「空に魚が泳ぐ異次元」の可能性が高いこと、スマホやトランシーバーでの元の次元やこの次元での連絡ができないこと、周りには他の職員は見当たらないことがわかった。明日は生存確率を上げるため捜索と並行して水と食料の捜索をする。
遭難2日目、遭難地点から5時間ほど歩いたところに洞穴と湖を発見した、洞穴は浅く仮拠点としてちょうど良さそうだ。湖を覗くと半透明の猫のような生き物が眠っていたこの生物は蒼が見つけていたものと同種なのだろう。少々苦戦したが周りの枝などを使用し火を起こせた、これで煮沸することで水は確保できるだろう。明日は職員の捜索を優先する、寝ずに見張りは翌日の活動に支障が出てしまう。
遭難3日目、湖の奥に森を発見した、警戒しつつ進むと何かを食べている汐食研究員を発見した。話を聞くと木の穴にエビがいたため焼いて食べてようだ、毒はないらしく味は元の次元のエビとさほどかわりないらしい。遭難中の食料と今日の夜間の見張りを担当してくれるらしい、頼りになる。
遭難4日目、起きると汐食研究員は朝食を手渡し寝た。汐食研究員が起きたら他の研究員の捜索に行けるよう準備していると、こっちにやってくる人影が見えた正体は凪研究員だった。一昨日から煙が見えた方向に進みここについたとのこと、疲れているであろう凪研究員には休んでもらい私は見張りを続けた。昼過ぎ起きてきた2人に待っていてもらい私は残りの2人と1匹の捜索に出た。しばらく歩いていると後ろに多くの気配を感じ強風に襲われた、この風は小さい生物の集合体のようだ透過性を持っているようで詳しくは見えなかった、突然のことで気づかなかったが異次元に吸い込まれた時の風もこの生物だったのではないか?そんなことを考え進んでいると日が暮れてきた今日の捜索はここまでにしよう。
遭難5日目、起きると目に入るのは見慣れてきた岩の天井、早く2人を見つけ帰ってふかふかのベットで眠りたい。今日は私は森の更に奥、凪研究員は森の反対方向で二手に別れ捜索する、汐食研究員はすれ違いが起きないよう洞穴で待機してもらった。森の奥は開けておりそこには色とりどりの花のようなものが広がっていた、よく見るとポリプのようだったしばらく観察していると空の方から大きな音が聞こえたため警戒していると、ポリプの花畑に巨大な首長竜のような生き物が着陸してきた、その首長竜は背中がガラスのドームの様になっており着陸した数秒後に見えなくなった。一瞬の出来事で驚いたが私はドームの中に蒼とオトが倒れていたのを見逃さなかった、救助するため近づくと首長竜は姿を現し威嚇してきた、これ以上は危険だと判断し一度洞穴に戻った。洞穴に戻ると凪研究員がすでに戻っており三波研究員と合流できていた、3人に森の奥での事を話すと明日4人で協力して蒼とオトをどうにかして起こしオトの能力を使い脱出してもらう、と決まった。
遭難6日目、4人で森の奥のポリプの花畑まで来た、透過性のせいで首長竜がいるかわからないため私が昨日首長竜がいた位置まで近づいたところ昨日と同じように姿を現し威嚇してきた、私に注意が向いている間に後ろから3人が背中のドームに近づき蒼のいる方に声を出すと蒼が起きてきた、蒼がオトを起こし能力を使い無事脱出することができた。が、どうやら私は首長竜の怒りを買ってしまったらしい、首長竜が飛びたち私を追いかけてきた、全力で走り森の入り口まで来てしまったどこまでもついてくる、幸い首長竜はあまり早くなかったため充分逃げ切れるが体力の限界がきたらと思うと冷や汗が止まらない、すると後ろから声が聞こえた「元の次元への穴を開けるからこっちに走って」と私は大きくUターンし他の4人が入るのを確認してから全速力で穴に入った、全員無事に帰ってくることができた。
この異次元ではさまざまな不可視を確認することができたため「大規模生息域 異次元No.0001-Umimi 空魚庭園」として万全の準備をしてから調査を進めていく予定です。
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