名称:ベンカイコ
危険度:X
【生態】
突然変異により完全透過性を持ったカイコの亜種です。カイコとは違い、幼虫は完全透過性生物の植物の葉を食べて育ち、糸を分泌し繭をつくりその中で蛹に変態します。この糸も透明であり、この糸で絹を作ると完全透過の繊維が作成できます。
【発見時期】
ベンカイコが正式に発見されたのは近年ですが、ベンカイコに類似した生物が登場する話が存在し、この話が作られた頃にはベンカイコの存在は認知されていたのではないかと言われています。
以下はその物語の簡単な抜粋です。
かつて存在していた■■国の国王のもとに、「愚か者や役に立たない者には見えない不思議な布」を織れると名乗る仕立て屋が現れました。国王は興味を持ち、高価な報酬を与えて服を作らせました。
様子を見に行った家来たちでしたが、布など何も見えず、布が見えないことで自分が愚かだと思われるのを恐れ、「素晴らしい布です」と嘘をつきました。国王自身も同じ理由で見えないと言えず、立派な服ができたと信じ込みました。
やがて「新しい服」をまとったつもりの国王は、町のパレードに出ることに。町の人々もまた、周囲に合わせて服を褒めていましたが、ひとりの子どもが無邪気に「王様は何も着ていない」と言ってしまい、その一言で人々は次第に真実に気づき始めてしまいました。
尊厳を傷つけられた国王は、家来に見えない布が本当に無いのか世界中を捜索させました。すると、ある家来が透明なカイコを見つけたのです。すぐさま国王は群衆を集め、こう説明しました。
あの日、確かに私は「愚か者には見えない服」を着ていなかった。じゃあ裸だったのか?いや、違う。あの日私が着ていたのは、この透明なカイコから作った「誰にも見えない服」である。この珍しい服を其方達に見せたかっただけなのだ。
そう、つまり其方達は決して愚か者ではないし、私は公衆の面前で裸体を晒した馬鹿者などでは断じて違うということだ。
本当に。
しかしそのカイコは誰も見えなかったため、国王の話を信じる者はいなかったそうな。
※この話はベンカイコの名前の由来でもあります。
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