I-0003-sakae ソラアオギムシ 危険度X~XXX

枝に掴まれなかった挙句、続いた曇天により転移に必要なエネルギーを保持していなかったと考えられている。
地域の特定を防ぐために画像をぼかしてある。
【生態】
シャクガ科同様に木本の枝に酷似している幼虫期を持つ異次元生物。
昆虫の類ではあるが、幼虫期は効率よいエネルギー生成の為に光合成が可能となっており、春から夏にかけて強い日光を求めてこちらの次元を転移で渡り歩き、十分に成長した後に生まれた異次元へ転移する。こちらの次元で蛹になることは無いと考えられている。
これまでに発見されたソラアオギムシの最小の体長は50㎜(爪楊枝程度)。最大の体長は上記の写真の通り10メートル以上にも及ぶ。
転移という移動方法を主に使用するため、腹脚は体を安定させる以外にはあまり用いず、結果としてシャクガ科に似た形態になったと考えられる。
後方の腹脚で体を支え、より多くの日光を浴びようとする姿が確認されており、その姿が非常に木の枝と酷似している。
これまでにナラ科、ブナ科、クルミ科、ムクロジ科(カエデの仲間)、ツツジ科、モクレン科、クスノキ科の広葉樹の樹皮に似たソラアオギムシが見つかっている。これらを別種として扱うかはまだ議論中である。
一方でなぜ仲間が多いバラ科と針葉樹の樹皮に似たソラアオギムシが見つかっていないのかがこれからの研究テーマの一つである。
転移先の決定がどのように行われているかは不明であるが、基本的に陽が入る樹木の林冠を好んで転移する。稀に枝に掴まることが出来ず落下する個体もいる。
成虫については未だ研究途中である。
シャクガ科同様にガのような見た目ではないかと推測されていたり、成虫でもフユシャク亜科、およびナミシャク亜科とエダシャク亜科の一部のメス同様に翅が退化した姿ではないかとの推察もあったりと、成虫の形態は直接的な観察に至れていないため今は憶測の域を出ない。
重要事項【危険度について】
第一齢虫などの小型なら危険はさほど無いが、終齢に近づくにつれ体長、重量共に増してゆくため、ただの落下と言えども大変危険な状態になる。
加えて陽の当たる場所を好む傾向が判明しているため、公園のような管理された場所へ転移する可能性が高いと予想される。
夏の強い日差し、管理された公園、予測困難な異次元生物の転移等、一般の市民がソラアオギムシ落下の被害に遭う可能性があることは想像に難くない。実際に管理された公園において、終齢相当個体のソラアオギムシの落下報告が届いている。
彼らに加害の意志が無い(まだ断定出来ないが)とはいえ特定条件下での危険性を鑑みて危険度をXからXXXという曖昧な表記にさせてもらった。
明確な管理人が居る公園や山道では定期的な巡回を行ない、もし幹にそぐわないほどの大きな枝を発見した際には直ちに木の下から退避するように看板やポスター等で呼びかけている。
他にも山林内の施業において、伐倒作業中の枝条の落下による事故の一部はこのソラアオギムシが原因であると考えられている。
作業員は厚生労働省から通達されている「チェーンソーによる伐木等作業の安全に関するガイドライン」に則って伐倒前に伐倒木の確認をすることを強く推奨する。
【支部長より追記】
毛嫌いして忌避する程のものではないが、相手が異次元生物である以上、注意をする以上の回避方法が無い。
怯える必要は無いが、頭上には十分注意して公園や山を楽しんでほしい。
せっかくの夏、それも山の日だしね。
【捕獲方法】
手で掴めば捕獲可能だが、十分な日光を浴びることが出来なければ直ちに転移される恐れがある。
継続的な捕獲の場合は十分な日光浴をさせ、それが困難である場合は人工光でも多少の転移の抑制が期待される。
また、幼齢の個体はそもそも発見が困難である為、捕獲する場合は第四齢から第終齢個体を目標にした方が良い。
軽くつつけば低レベルの逃避行動を取る為、枝条との区別はそこで可能である。また、枝の元に不自然な切れ目があればソラアオギムシの可能性が高い。
ただし転移される可能性や落下による事故については当支部は責任を負わない。
【命名について】
ソラアオギムシはシャクトリムシに生態が似ていることから、古名である尺蠖(オギムシ)と上から落ちてくる特性に因る上方への注意喚起(空を仰ぐ)を掛けて命名された。
文責:サカエ支部
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