
PI-8931-ibeno-狂
人造不可視生物兵器・大王百足〈狂〉(ZinzouHukasiseibutu・Daioumukade〈kyou〉)
危険度:XXXX(都市機能に甚大な被害の恐れ)
このレポートを閲覧するにあたって
以下は現時点でこのレポートと関連性があると確認された資料です。ご一読を推奨しますが、全てを読まなかったとしても内容は概ね理解できます。
- T-0666-ibeno/ドキヘビ:怒りの根源
- I-6464-ibeno/大百々足:虫嫌いの正体?
- ロケーション・大東京
- 日本の不可視生物研究、そして、魔境・大東京について
- 危険組織 新生・物怪傀儡兵会“宗”
- C -0333-ibeno-DTKA/涙吸塵紙蝶・大東京高位亜種:希死念慮
- C-0555-ibeno-DTA/ハゲもどき・大東京亜種:最近禿げてきたな……
- C-8902-ibeno/陽刀:神が打ち給うた神聖なる悪意
- 伊部野研究室支部が開発する██████████████について
- T-0666-ibeno/ドキヘビ:怒りの根源から採取される特殊物質について
- 用語 不可視生物事案
- P-8888-ibeno/誤認巨人:なんか前より背高くない?
- P-8140-ibeno/配信大変愉狗:視聴者の様子が変
- P-0006-hamy-GTS / ドパガキエモウスイ : 三行しか読めない-片喰支部様
- P-0001-nasubi/虫の知らせ?:コチョウヒル;X-茄水支部様
- 装備品/汎用型強化ギア-雪笹技術局様
- P-0006 フェアリー 森林種 動画
- C-0003 ヘムーヴァ 動画
レポート内に名前または生物・関連文書が登場する支部
生態・基本情報
人造不可視生物・大王百足〈狂〉(以下、大王百足〈狂〉)は、現在2体確認されている、最大650mの百足に似た体に、鴉の翼、赤い角、蜘蛛のような足をもった無気配及び異次元人造不可視生物です。
大王百足〈狂〉は無気配生物と異次元生物の特性を併せ持っています。
通常の人間には、知覚が困難ですが、その大きさゆえ、そこに何かがいるということは感じ取ることができます。
大王百足〈狂〉は、自身の目の前と出現予定の場所に異次元への穴を開き、移動を行います。
通常、大百々足は鳴き声を発しませんが、大王百足〈狂〉は声帯に似た器官を有しており、以下のような鳴き声を発します。
通常種の大百々足に備わっていた、噛み付くと恐怖を増幅させる物質を注入するという特徴も備わっています。しかし、ほとんどの生物は恐怖を増幅させられる前に死亡します。
大王百足〈狂〉は大型の哺乳類を主に捕食します。人間も例外ではありません。
大王百足〈狂〉は江戸時代中期に、唯吉の長男の次男の子孫(組織内名:戒)が立ち上げた、物怪傀儡兵会によって造られました。
I-6464-ibeno/大百々足にT-0666-ibeno/ドキヘビから抽出した怒液とP-8888-ibeno/誤認巨人の特殊物質を限界まで注入し、山神(現在確認されていない不可視生物だと思われる)の眼を埋め込んだ後、繁殖させることで卵を産ませ、卵にも上記の物質などを注入した後、特殊な操作(資料の劣化により解読不可。恐らく遺伝子操作に近い技術だと考えられる)を行うことで誕生するとされています。
これらは過去の資料から推測したものです。未確定の要素や一部誤りが含まれている可能性があります。
20██年の、新生・物怪傀儡兵会“宗”による復活(第六等級不可視生物事案-ibeno第一号:厄災、復活)は、江戸の個体の体の一部から遺伝子を取り出して造られたクローンだと考えられています。
捕獲方法
捕獲は不可能です。体が硬い外殻に覆われているため、通常の兵器での対応も困難です。伊部野研究室支部(兼根源的感情講究会)が作成した不可視生物を利用した装備、悟りの具足を用いて駆除します。第六級不可視生物事案・厄災、復活では雪笹技術局とHAGOROMO支部が共同開発した装備品/汎用型強化ギアを併用した状態で運用されました。
悟りの具足は特殊現象「悟り」を利用しています。(伊部野研究室支部が開発する██████████████について)


悟りの具足
悟りの具足は伊部野研究室支部(兼根源的感情講究会)が作成した、危険度XXXX級の不可視生物に対応するための最終兵器です。第五等級以上の不可視生物事案の発生が見込まれた場合に、不可視生物生態研究室の研究室支部として認定されている研究室の支部長5人以上の承認と、不可視生物生態研究室本部による承認を経て使用可能となります。
以下は基本構造です。
背中に、T-0666-ibeno/ドキヘビから抽出した、怒りを増幅させる高濃度の怒液を入れたタンクを背負います。タンクから伸ばした管を頸に突き刺します。
頭にC-0555-ibeno-DTA/ハゲもどき・大東京亜種・怒液強化を貼り付け、ヘルメットを装着します。嫌悪が増幅されます。
C -0333-ibeno-DTKA/涙吸塵紙蝶・大東京高位亜種・怒液強化から採取した悲しみを増幅させる特殊物質を少しずつ噴射するゴーグルを装着します。ゴーグルの右目には築館浅葱の配信アーカイブ動画を流します。
イヤホンを装着し、P-8140-ibeno/配信大変愉狗の、喜びを増幅させる鳴き声を流します。
P-0006-hamy-GTS / ドパガキエモウスイ(品種改良済み)から採取したガスを吸入するための装置を口に装着します。幸福物質の放出を促し、喜びをさらに増幅させます。
同じようにしてP-0001-nasubi/虫の知らせ?:コチョウヒル;Xのガスも摂取します。恐怖を増幅させます。
ドパガキエモウスイとコチョウヒルのガスは腰に取り付けた小型タンクに入れ、そこから管を通して吸入機に繋げます。
以上の機構により、根源的感情(喜び、悲しみ、怒り、恐怖、嫌悪)を極限まで増幅させます。
根源的感情(喜び、悲しみ、怒り、恐怖、嫌悪)が極限まで増幅された人間は、オーバーフローを起こし、自我を失う、「悟り」の状態となります。悟り状態の人間は、その場に停止します。
命令を受けた場合、最初の命令に必ず従います。
これにより、
C-8902-ibeno/陽刀:神が打ち給うた神聖なる悪意の切れ味と身体能力の強化、異次元移動を陽刀の意思と関係なく使用することが可能となります。
活動限界時間は一分です。それを過ぎた場合、自動的に装備がパージされます。
装備した人間は心身に大きなダメージを負います。基本的にパージ後は気絶すると考えられますが、意識が戻るかはわかりません。意識が戻ったとしても、自我を保てているかはわかりません。
第六等級不可視生物事案-ibeno第一号:厄災、復活
20██年、新生・不可視生物兵器利用会によって人造不可視生物兵器・大王百足〈狂〉が復活させられました。以下は当時の記録を抜粋したものです。
第六等級不可視生物事案-ibeno第一号:厄災、復活
20██年5月24日
各支部の構成員が違和感を感じ取る。
新生・物怪傀儡兵会“宗”による特殊な通信を伊部野研究室支部危険組織監視委員会が検知する。
これにより、重大事案警戒体制が本部から通達される。(午後21時38分)
20██年5月25日 午前4時38分

██山の近隣樹民が異変に気づき、SNSに最初の報告を挙げる。
20██年5月27日
██山の違和感に関する一般人の報告が4件を超える。
20██年5月27日 午後2時30分
伊部野研究室支部危険組織監視委員会が投稿の一つを確認。
20██年5月27日 午後4時15分
伊部野研究室支部と複数の支部からなる合同調査隊が██山に派遣される。
20██年5月27日 午後6時30分
調査により事態を把握。伊部野研究室支部構成員により大王百足〈狂〉によるものではないかという情報が共有される。
20██年5月27日 午後6時33分
大王百足〈狂〉の活動の活性化を確認。調査隊のうち█名が死亡。█名が重軽傷。
20██年5月27日 午後6時45分
緊急重大事案発生警報がなされ、各支部から戦闘部隊を招集、特別戦闘部隊「SIBIPT」を招集。
不可視生物生態研究室支部合同戦闘部隊を結成。即刻派遣される。
また、悟りの具足制作チーム及び予備戦闘部隊、加えて築館浅葱、宙見桜を██山付近に待機させ、悟りの具足制作チームは悟りの具足の開発を急ぐ。
20██年5月27日 午後7時52分
合同戦闘部隊が██山に到着。悟りの具足制作チーム及び予備戦闘部隊、築館浅葱、宙見桜が██山付近の街に到着。
頂上付近に大王百足〈狂〉を確認。周辺地帯に甚大な被害を確認。
合同戦闘部隊が妖怪の鬼のような外観を持つ未登録の不可視生物と大量のカラスの羽を確認。
20██年5月27日 午後8時00分
合同戦闘部隊による駆除を開始。ヘリコプターからの上空班と地上班に分かれ、行動開始。
上空班が射撃を試みるも、外郭に阻まれて効果なし。
20██年5月27日 午後8時05分
地上第5班及び3班がほぼ同時刻にゾウと見られる生物の死体を確認。上空班が上空にクジラと見られる生物を確認。
地上第2班の班員が謎の金属音を確認。その場で混乱状態に陥り、下山を開始。呼びかけには応答せず。
20██年5月27日 午後8時9分
大王百足〈狂〉が異次元移動を発動。空中班第二ヘリ(伊部野研究室支部戦闘部隊)の真上に転移。空中班第二ヘリを攻撃。そのまま翼を使用して降下。地上第5班に接近。雪笹支部が開発した装備で応戦するも、効果なし。負傷者█名で撤退。
20██年5月27日 午後8時010分23秒
全班撤退命令。この時点で死者█名。負傷者█名。
午後8時11分
悟りの具足が完成。
午後8時18分
不可視生物生態研究室本部及び各支部との議論の末、悟りの具足の使用を許可。
午後8時22分
悟りの具足制作チーム、予備戦闘部隊、築館浅葱、宙見桜が待機中の街に大王百足〈狂〉が襲来。悟りの具足着用最中の宙見桜が負傷。
午後8時23分
大王百足〈狂〉の活動が停止。予備戦闘部隊がフェアリー森林種を複数体確認。
フェアリー森林種が大王百足〈狂〉に接近し、攻撃を開始。
午後8時24分
大王百足〈狂〉が活動を再開。フェアリー森林種を複数体捕食。
午後8時24分23秒
伊部野研究室支部戦闘員、豆原谷 野介が宙見桜の装備品、C-0003 ヘムーヴァを使用し、戦闘。
豆原谷 野介は重症。
大王百足〈狂〉に少しダメージを与え、時間稼ぎに成功する。
午後8時24分58秒
宙見桜、悟りの具足装備完了。
午後8時25分02秒
築館浅葱の必死の叫びにより、宙見桜に「大王百足〈狂〉を駆除しろ」との命令が下される。
午後8時25分05秒 宙見桜、戦闘開始
宙見桜が陽刀による異次元移動を実行。大王百足〈狂〉の頭部付近に転移。
午後8時25分08秒
大王百足〈狂〉が異次元移動を使用。街の東部に転移。直ぐに宙見桜が異次元移動を行うも、犠牲者多数。10以上の建物が全壊。
午後8時25分12秒
大王百足〈狂〉が宙見桜の上に転移、踏み潰す。
午後8時25分15秒
宙見桜が異次元移動を発動。大王百足〈狂〉の顔面に蹴りを入れる。
午後8時25分20秒
宙見桜が異次元転移を発動。大王百足〈狂〉の胴体の上部に転移。
大王百足〈狂〉の胴を陽刀で真っ二つに切断。
午後8時25分22秒
宙見桜が異次元転移を発動。大王百足〈狂〉の頭部上部に転移。大王百足〈狂〉の頭を落とす。
大王百足〈狂〉は死亡せず、抵抗。激しく鳴く。
午後8時25分58秒
悟りの具足の活動限界を迎え、装備のパージが行われる。宙見桜が異次元転移でどこかに消える。
午後8時35分59秒
大王百足〈狂〉の活動停止を確認。
午後9時02分
宙見桜が██山麓にて失神状態で発見される。
この事件により、一般人███名、不可視生物研究関係者が██名死亡、一般人███名、不可視生物研究関係者が█名重軽症を負いました。
宙見桜は悟りの具足を使用した反動で気絶していましたが、発見から1時間後には意識が戻りました。心身ともに大きな障害は確認されず、3日後には問題なく退院しました。
この事件は一般人向けには大規模な土砂災害と報道されています。
この事件の後、██山付近で新生・物怪傀儡兵会“宗”の組員だと思われる遺体が██名分発見されました。周辺にはむき出しのC-0003 ヘムーヴァなどの装備や、戦闘痕だとみられるものが複数確認されました。
また、新生・物怪傀儡兵会“宗”の拠点の残骸が発見されました。
残骸から、新生・物怪傀儡兵会“宗”が物靴支部として不可視生物生態研究室に潜入していたことが判明しました。
なぜ新生・物怪傀儡兵会“宗”が大王百足〈狂〉を復活させたのかは現時点で不明です。
大王百足〈狂〉の死体は切断し、共有設備である不可視地下倉庫に冷凍状態で保管しています。
陽刀はAIロボによる再捕獲に成功しました。
宙見桜は事件後、最後の異次元転移の際に数百メートル級の不可視生物が生息する奇妙な世界を見たと述べていますが、脳へのダメージによる幻覚と推測されています。
追加情報
江戸時代中期の物怪傀儡兵会による大王百足〈狂〉の開放時の記録が発見されました。
事案自体は幕府と不可視生物を研究していた機関の協力体制によって鎮静化されましたが、物怪傀儡兵会は以下のように残しています。
本当の厄災は見えなくなった頃にやってくる。何事も。
この声明以降、日本全域で飢饉や反乱が増加したことが確認されています。
新生・物怪傀儡兵会“宗”は20██年█月█日、同様の声明を政府、不可視生物生態研究室本部、加えて主要な不可視生物生態研究室支部に特殊な回線を通じて送りつけました。
親愛なる不可視生物生態研究室本部及び研究支部の皆さんへ。
今後の厄災に備えてください。
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