(秘匿)
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どうせいつか時は来るんだ。秘匿なんかにしてたまるか。
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5月27日の会話
「ねえ、そろそろ決めましょうよ茄水さん。やるか、やらないのか」
『そうは言ってもな鼓屋君…何かあったらどうするんだ。私の立場はまだしも君や支部、場合によっては本部ごと無くなるかもしれないんだ』
「何かあったらって、もう起こってるんですよこの二ヶ月で。三人が亡くなった。煤間さん、寝屋さん、杖枝さん、もうグダグダ言ってる場合じゃないんですよ」
『………』
「あんたが一番分かってることでしょう。その為には必要なんです。
……惑星生物アストドロンが迫っている」
『は……もう知っているか、というか知らない方がおかしいか。』
「アストドロン、あいつは知っての通り地球よりはるかな巨体を持ち、星々を食らう生物です。それが今太陽系にぐんぐん近づいてる。それはつまり地球が食われるかもって事だ。まだ広く報道されちゃいないが、デカい機関はもう気づいてるしダークウェブの奥の奥では写真付きで話されてる。」
「それの解決、つまり駆除には文字通り異次元の角度から攻めなきゃならない。やりましょうよ、異次元兵団の錬成を。」
『それっ…はっ…いやしかし…』
「空離病者のうち一部、意識的かつ無事に異次元移動や瞬間移動を行える人間、既に村の中にいます。私が秘密裏に訓練を行いました。」
『それは本当か!?誰だ!?会わせてくれ!』
「今は俺が話す番です。それで異次元兵について、計画自体は雨元商輔君の時からあったはずです。それを事なかれ主義が計画を折って、結果彼を狂わせ殺した。
感染者は若い人も多いですし、村は盆地にあり部外者にバレる危険もない。良いロケーションです。」
「悪いですが最終決定権は支部長であるあなたにあります。確かにあなたや、研究室そのものの立場は危うくなる。だがそれ以上に大切なことなんです。
無感情なアストドロンによって地球が消えてしまう。…俺は嫌なんです。あんな訳のわからないものに地球ごと殺されるのは。
アストドロンだけではない。無視できない滅亡シナリオは複数あります。アマノガワヲロチに地球を貫かれ、ゾンビストーンに丸ごと石化され、そして空離菌に切り殺され…茄水支部の生物だけでこれほどあるんです。他の支部も足したら果てしない。
だからどうか、地球を守る為に、マッドサイエンティストとなる覚悟を。」
『………分かった。実によくわかった。下らない理由だが、君の心に共感したからだ、約束しよう。異次元兵団の作成を計画し、私は今から「何もかもを省みぬマッドサイエンティスト」へと変身する。
さて!そうなれば、仕事は速攻だ。村にもう一度行こう。説明と志願兵を募る。君の話すふうなら少なくとも一人いるんだろう。老若男女問わず、全員貴重なサンプルだ。大量に引き抜いてしまえ!』
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フィヨルドに埋まった石碑
二つの大樹、知恵と生命。
それらと並ぶ、もう一つ。
その名は、空間の樹。
食えばどうなるか、食わねばわからぬ。
頂くのは呪いか、祝福か。
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