この奇跡、見紛うことなかれ

以下は、不可視生物を崇拝している宗教「視線の会」へのインタビュー記録です。

記者「この会を設立した理由はどのようなものですか。」

教祖「私がまだ”あの方”を認識していなかったとき、頭の中から声が響いてきたんです。『広めよ。この’&@’&%#%#‘@』その頃はなぜか耳が聞こえ辛かったけど、思い込みが激しかったので、自分は選ばれているんだと感じてしまったんです。まだ始めたての時は周囲から突き放されたりしましたけどね。」

記者「それからどのようにして成り上がったんですか。」

教祖「ネットを使って、似たような境遇の人を集め、少額ながらクラウドファンディングも募ったりしました。」

記者「なるほど。本題に入らさせていただきますが、”あの方”とは何なんですか。」

教祖「疑問に思ってはいけません。広めなくてはいけません。尊く、とても高位な、恐らく神格なのでしょう。ファストフードや金塊を捧げることで、あちら側の世界から対価を貰うことができるのです。」

記者「すみませんでした。質問を変えます。対価とは、どのような物を頂けるのでしょうか。」

教祖「肉塊でできた高位な像や、あちら側の世界の景色を象ったガラス玉のようなものですね。あの方が満足するほどの捧げものを差し上げると、あちら側の世界へ連れて行ってもらえることもあります。現に、先代教祖はあちら側へ連れて行かせてもらえたのです。」

記者「なぜこのような、『誰にも使われていない倉庫』を活動場所に選んだのですか。」

教祖「”あの方”があちら側から、文字通り刃で指し示してくれたのです。」

記者「では、捧げると言っていましたが、どのようにして捧げるんですか。」

教祖「この倉庫の角で祈ると、空間を開いてくれるので、そこに、器に入れた献上物を差し出すのです。」

記者「なるほど。これでインタビューは以上です。また聞きたいことが出れば後日連絡いたします。」

※このインタビューは、I-0007-次元旅行と見られるものを崇めている宗教の詳細を調べたものです。

※この宗教「視線の会」は、1週間後教祖・信者の行方不明(4か月後に腐っていない惨殺死体で発見される)により解体されました。

※この教祖が聞いた、「広めよ」の声は、一定の人物だけ聞こえる声として日本の各地に発信され続けており、

隊員によると、それは変わらずこう言い続けています。

『滅びよ。この奇跡、見紛うことなかれ。』

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