危険度 : XX
当生物はP-0006-hamy/エモウスイの亜種です。
そのため、原種の報告書のご一読を強く推奨します。
外見
体長は五歳の幼児ほどに巨大化していますが、原種と変わらず音を立てずに行動します。(恐らく不可視性の強化による効果)
特徴の一つであった尻尾は更なる発達を遂げ、器用さが失われた代わりにより強靭なものになっています。
生態
都会には人が密集しており、且つ刺激が多いため、大東京ではエモウスイが独自の進化を遂げています。
ドパガキエモウスイは、狩りの対象を選びません。
尻尾を激しく振り回しながら、その先端から大量の毒液を継続的に噴霧します。
このとき、ドパガキエモウスイは非常に興奮した様子で大きな鳴き声を発しますが、その理由は分かっていません。恐らくただ本当に興奮しているだけだと考えられています。(凶暴化)
この毒液には遅効性の興奮作用や弱い依存性があり、数回吸入した場合、言語能力・思考力の低下等の症状を引き起こします。これにより対象は無意識に快楽物質を求めるようになり、興奮感情を通常より強く示すようになります。
不可視生物生態研究室本部に所属する宙見 桜研究員が毒液を吸い込んだケースでは、吸入から1時間あまりで落ち着きがない様子を見せ始めましたが、待機していた医療班により即刻解毒が行われたため、大事には至りませんでした。
尚、原種の調査依頼の際には宙見研究員が誤って毒液を吸入してしまう事案が発生していました。
これは、片喰支部の支部長が宙見研究員との会話の中で
「まあ、危険度もX(シングルエックス)ですし。いつも危険な不可視生物ばかり相手取ってると聞いておりますので…今回はあまり肩肘張らずにお願いします。」
(実験ログより)
と紹介したことが原因であった、と支部長自身が分析しています した。(この場を借りて、本部の方々へ多大なるご迷惑をおかけしたことを謝罪させていただきます。)
この反省を活かし、今回の調査依頼では「毒液のサンプルを採取すること」を目標として設定していましたが、宙見研究員がドパガキエモウスイへと不用意に接近したため、今回の事案が発生することとなってしまいました。
そのうえ、毒液を吸入してしまったことを隠匿しようとしている様子が見られました。
調査に同行していた調査員が現場で監視を行っていたことにより、隠匿の試みは阻止されました。
ドパガキエモウスイは、原種と同じく動物の興奮・快楽感情のみを捕食しており、敵対行動をとらない限り人間を直接襲うことはありません。
ただし、ドパガキエモウスイは毒液の噴霧時以外はほぼ捕食を行っており、ドパガキエモウスイ自身も常に強い興奮状態にあります。
大東京高位亜種に該当しないとされているのは、大東京を駆け回り、消費したエネルギーを捕食によって補い、大東京の各地で毒液を噴霧してはまた感情を貪り食う様子から、とても知性が強化されたとはいえないと考えられているためです。
捕獲
興奮感情を感知・捕食する生態も相まって、敵対行動をとった瞬間に尻尾による打撃が飛んできます。危険度を考慮すれば、交戦は非常に困難でしょう。
したがって、P-0006-hamy/エモウスイの利用を推奨します。
エモウスイはドパガキエモウスイの原種であり、その毒液及び捕食行動を利用することによって、興奮状態にある生物を無力化・鎮静化させることができます。
原種のエモウスイは興奮感情を与えることで容易に飼いならすことができます。
また、その敏捷性と無気配性から、ドパガキエモウスイの探知及び一般市民へ気づかれることのない穏便な捕獲が可能です。
宙見さん、今回の件も本気で反省してる様子だったので不問としますが、
次こそ改善してくださいよ…切に願います。
無気配生物が見える貴重な人材なのでね…
- 片喰支部 支部長 喰み
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