マボクチ 危険度:X(推定)
※当生物はカタリベ調査中であった我々の目の前で絶滅したと思われるため、不正確な情報を含んでいる可能性があります。あらかじめご了承ください
【外見】
マッチ棒、もしくは火薬、または木の棒に擬態した生物です。その遺骸には骨と思われる部位が含まれていました。
【生態】
『マッチ売りの少女』から侵入した大規模生息域「異界-カタリベ」にて生息していました。現在当生物は現存していないと思われます。
マボクチは通常時は休眠状態であり、クマムシのようにあらゆる干渉、影響をあまり受けません。唯一湿度には弱いと考えられますが詳細は不明です。マボクチを通常のマッチ棒のように使用した場合、その火を間近で見た人物に幻覚を見せます。その幻覚は火を点けた人物が欲している、もしくは理想の光景であり、着火者以外にもその幻覚が共有されます。
マボクチは幻覚の中に卵を産み付けていましたが、どのようにして孵化するかは不明です。
【絶滅経緯】
査始3年4月18日、弊支部内組織「天文隊」により調査が行われました。弊支部では初めてとなるカタリベでの調査のため、安全性等を加味し、特に危険が少ないと推測された『マッチ売りの少女』が選ばれ、開始されました。
開始早々、幻覚は発生しました。一部隊員は火が視界に入らなかったために難を逃れましたが、不運なことに少女が火を点けているまさにその場面の目の前で出現してしまい、幻覚に囚われました。
隊員は少女からマッチを買うために向かおうとするものの、いかんせんその生態ゆえに被害はどんどんと広がるばかりで、生態の大枠が判明した時点で幻覚下にいなかった隊員は三名のみでした。ここまで被害が拡大したのには、幻覚中現実では一切の身動き発声が行えないためでもあります。
しかし幻覚は突如として止みました。少女が原作同様凍死したためです。死んでしまえば理想も欲望も持てない、そのような判定で幻覚が止まったのでしょう。
少女を弔いつつ、マボクチを捕獲しようとした時でした。吹きすさぶ風が悪戯に少女を撫でると、未だ消えていなかった火が少女の服に触れ、瞬く間に少女の体を包みました。当然手にしていた在庫にも火は移り、消火活動虚しく、全て燃えてしまいました。
その後我々は様々な民家等を捜索しましたが、結局マボクチを再発見することは叶いませんでした。
原作からの乖離、そして観察記録の不足から、『マッチ売りの少女』にて主役として描かれている少女と我々の目の前にいた少女は別人である可能性があります。
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