分類
超擬態生物
危険度
X
外見
多数の機械部位と細かな配線が重なった蜘蛛型の外見をしています。全高は約2メートル、横幅は開脚時であれば約4メートルにも及びます。
身体構造は迷彩色の金属製の外殻及びモニターで覆われた上半身。そして蛇腹構造の多脚(基本的に6〜8本)が生えた下半身に区分されます。
口部は多脚の付根の中心に位置しており、歯舌状の器官で摂食物を咀嚼します。
生態
センターウォッチは通常、世界各地の廃材埋立地や不法投棄場に集まり、その周辺を徘徊しています。
他の生物の接近を感知すると体色を変化させ、錆びたスクラップの山に擬態します。
細かな金属を摂取することで自身のエネルギーを賄うことが可能であり、特に錆びかけの鉄を好んで食べますが、変換の原理については不明です。
ライフサイクルについても謎に包まれており、寿命や繁殖方法は不明ですが、その個体数は非常に少ないと考えられています。
3体以上の群れでの活動は現在までも観測されていません。
また、自身の半径10メートルに在するあらゆるバレット型監視カメラ機器をC─0002─DAWN“カメラマリ”に変化させる能力を持っていますが、その行使に際しては自身の体力を大幅に消耗するようです。
これらの母体の配下として生まれるカメラマリ個体(通称、チルドウォッチと呼ばれているため、以降はそのように記載します)は、天然のものと比べて自律意思が弱く、行動は母体による命令に依存する傾向にあります。
また、センターウォッチはチルドウォッチと視界を直接共有することにより、周囲の生命体の存在を感知しています。
※調査部門の実験により視界共有の際に電波接続が不必要であるという事実も判明しています
しかし、センターウォッチ自身はチルドウォッチに対して愛着などの感情は持っておらず、単なる道具として見做していると思われます。
仲間同士でコミュニケーションを取る際には、体色の変化・鳴き声・モニターの映像の変化といった手段を用いるといった社会的な性質も確認できます。
※調査部長の報告において、センターウォッチが複数の言語を理解可能な程の潜在的知性までをも有していることが判明しました。
記録︰C─0001─DAWN─A
以下は、20[編集済]年に当支部が日本の■■県■■エリアにて初めてセンターウォッチとコンタクトした際の調査における記録です。
当時の調査メンバーは、当支部の開発部門が試作した新たな不可視生物検知スキャナーの試運転も兼ねて派遣されていました。
撮影は、不可視生物の姿を捉えられる専用の装置により行われていました。
人物︰
- オーロ……調査部門部長
- フラスコ……調査部門A班員二番
- ドーン……戦闘部門β班四番
- シャル……戦闘部門β班六番
logdata︰C─0001─DAWN─A
20[編集済].[編集済]
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フラスコ︰……しかし部長、こんなガラクタ山に本当に不可視生物がいるんですか?
オーロ︰(投棄品を掘り返しながら)無論。私の長年の勘がそう告げているのだから、間違いないさ。
フラスコ︰とは言っても、スキャナーにも反応はありませんし、とっくに夕方ですよ?そろそろ支部に帰還した方が……
オーロ︰技術部の試作品なんてアテになった試しなんてなかろう。それに、確かに私は感じるのだ、ほら……きっとここに……
ドーン︰博士、危険ですので余り奥まで進まれないように──博士?
オーロ︰──(振り返って)見給え!諸君!見つけたぞ!未知の生物の痕跡だ!
(調査メンバーが集まる。)
シャル︰……?何でしょう、随分と妙な破損具合の……これは、監視カメラ……?
フラスコ︰ふむ、脚みたいなワイヤーが生えていますが─
C─0001─DAWN︰(その時、甲高いノイズ音を発して調査メンバーの背後に出没する)
ドーン︰(舌打ち)クソッ!奇襲か!?
博士、下がって──(武器を取り出す)
オーロ︰いや、待て!(C─0001─DAWNに対して近付く)
フラスコ︰部長!?
C─0001─DAWN︰(オーロから若干離れ、落ち着いた音色のメロディーを流す)
オーロ︰おぉ、なんと可哀想に、弱っているではないか!?
シャル︰(武器を構えながら)博士!下がってください!手負いの生き物が一番危険です!──聞いてます!?
オーロ︰(C─0001─DAWNのモニターを観察しながら、ハンカチを取り出して汚れを拭く)
C─0001─DAWN︰(メロディーを続けながら、オーロの前で膝を折る)
オーロ︰見てくれ!懐いてくれたぞ!
シャル︰(C─0002─DAWNと博士を交互に見ながら)……うっそだろ
フラスコ︰(呆れたように天を仰ぐ)
記録終了
その後、当支部への報告により新たな追加調査が必要であると判断され、新たに第二次調査チームが派遣されることになりました。
記録︰C─0001─DAWN─B
以下のインタビューは、記録︰0001─DAWN─Aから1時間後のものです。
調査部長に対する遭遇当初の状況報告を目的として記録されました。
人物︰
- オーロ……調査部門部長
- フラスコ……調査部門A班員二番
- ラスティ……事務部門部員
logdata︰C─0001─DAWN─B
20[編集済].[編集済]
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ラスティ︰……博士、それではこれよりインタビューを。
オーロ︰うむ。なるべく簡潔に頼むよ。さっさと終わらせてあの子に会いに行かねばならんからね。
ラスティ︰……あの子、というのはつまり……
オーロ︰言うまでもなかろう?そうだ、彼の命名は私がしてもいいかね?何せ第一発見者だぞ?……いいよな?
ラスティ︰(溜息)……取り敢えず、命名権については置いておきまして、兎に角発見当時の状況を─
オーロ︰変な監視カメラが落ちてた!拾おうとしたら遭遇した!そんでもって、仲良くなった!これでいいかね?
ラスティ︰駄目です。せめてもう少し細部まで詳しく─
フラスコ︰(部屋に駆け込んでくる)
ラスティ︰何です!?インタビュー中なのに─
フラスコ︰(息を切らして)申し訳ない……しかし部長!どうも大変なことになりまして……!
オーロ︰何かね?よもや私以外の者があの子に名前を付けようとしているのかね!?もしそうなら─
フラスコ︰それが、実は“あの子”だけじゃなくて“あの子達”だったと言いますか……
ラスティ︰つまり、群れで行動していたってこと?──ちょっと博士??
オーロ︰(激しく椅子から立ち上がる)
オーロ︰こうしてはおられんね、すまんがインタビューは後にしてくれたまえ!私は何が何でも見にいくぞ!
(凄まじい速度で部屋から退出)
フラスコ︰博士!?
ラスティ︰(困惑)えぇ……
記録終了
記録Bから1時間後に、調査部長は大量の機材を抱えて再び現地に赴き、そこで到着していた第二次調査チームと合流しました。
また、その際にC─0001─DAWNには調査部員により“センターウォッチ”という命名がなされました。
補遺︰C─0001─DAWN─A
記録︰A・Bから2週間後、調査部長が以下の文書を事務部員部長と支部長に提出しました。
センターウォッチに関する提案
[編集済].[編集済]
初遭遇から何度もの接触を得て、私は彼等との友好的な関係の構築に成功した。
今では食べ物を提供する代わりに、積極的に実験にも協力してくれている。
その近況を踏まえた上で、私は彼等を東雲支部の混成部門へと参入させることを提案する。
これは彼等からの直接の要望でもある。彼等は今、安心して暮らせる棲家を求めているらしいのだ。
センターウォッチとチルドウォッチの間での視界共有において、一切の電波経由が必要いらないという研究結果も知っているだろう?
まさしく、電波の通じない異次元領域の調査に適していると思わないか?
もし承認が通れば、彼等は支部内のセキュリティ強化に貢献した上で、様々なプロジェクトへの協力をも担ってくれるだろう。
当然、我々は彼等に食料や棲家を与える必要があるが、それについての費用や責任の負担は全て私に任せたまえ。
是非とも、検討してほしい。
東雲支部︰調査部長オーロ
20[編集済].[編集済]、何度かの会議と調査の末に、上記の提案は認証されました。
その後、調査部長により連れてこられたセンターウォッチ個体はそれぞれ識別名が与えられ、当支部の飼育部門で友好的に業務を継続しています。
飼育部門の部員は、所定のマニュアルに基づいて彼等への餌の提供や世話が義務付けられています。
各部門による定期的な実験への参加に際しては、支部長の許可を得てから行ってください。
↓現在の、東雲支部専用飼育エリアにおけるセンターウォッチ

ヨロシクタノム!
──センターウォッチ︰オブ
不可視生物生態研究室︰東雲支部
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