C─0001─DAWN/センターウォッチ“東雲支部の強い味方”

生物分類クラス

超擬態生物

生物危険度クラス

攻撃性︰1


潜在脅威性︰XX


総合危険度︰

特徴

その全身は、多数の鉄板・機械・配線のような器官が集まって構成されます。その組合せには大きな個体差があるとされます。

全高は2メートル、横幅は開脚時であれば3〜4メートルにも及びます。

平均体重は400kg程度ですが、深刻な個体数不足に伴い種全体の平均値は割り出せていません。

頭頂部にはアンテナ型器官が存在します。それより下は擬態時になるべくガラクタに見えるような乱雑な外殻とモニターにより構成される上半身があります。

また、下半身は蛇腹構造の脚が円周上に生えており、それぞれが蛸の脚のように独立して動いています。

そして口部は多脚の付根の中心に位置しており、歯舌状の器官で摂食物を咀嚼します。

体表は非擬態時は迷彩色であり、擬態時は錆色や鉄色に変化します。

調査部長主観を含む研究スケッチを何枚も提出しないでください。

by研究部長

生態

初発見

記録─1を参照。


分布

通常、世界各地の廃材埋立地や不法投棄場に集まり、その周辺を徘徊しています。

3体以上の群れでの活動は現在までも観測されていません。


食性

細かな金属を摂取することで自身のエネルギーを賄うことが可能であり、特に錆びかけの鉄を好んで食べます。排泄は行わず、体内で完全に分解しますが、原理は不明です。


ライフヒストリー

雌雄の有無が確認できないため生殖は行わないとされますが、個体が発生する起源については人為的な製造説があります。

本部において研究されている体命計を用いた調査では、全ての個体が一律して百歳前後であることが判明しており、1920年代に存在した様々な因果との関係性が強く疑われています。

通常の生活においては、季節を問わず常に分布地域を徘徊し、金属質の餌を食べることで生活しています。

排泄などは行われず、栄養のならなかった成分は外殻の補強に使われます。

錆が発生すると最終的に壊死してしまうため、常に湿気を嫌い、錆が発生した部位は木の幹や岩石などに身体を擦り当てて剥がします。

現在まで、錆や外的損傷を除いた死因は確認されていません。寿命は不明です。


特殊能力

自身の半径10メートルに在するあらゆるバレット型監視カメラ機器をC─0002─DAWN“カメラマリ”に変化させる能力を持っていますが、その行使に際しては自身の体力を大幅に消耗するようです。

これらの母体の配下として生まれるカメラマリ個体(通称、チルドウォッチと呼ばれているため、以降はそのように記載します)は、天然のものと比べて自律意思が弱く、行動は母体による命令に依存する傾向にあります。

また、当該生物はチルドウォッチと視界を直接共有することにより、周囲の生命体の存在を感知しています。

これについては、従来のC─0002─DAWNと同じように視界共有の際に通常の電波接続が不必要であるという事実も判明しています。

しかし、チルドウォッチを使役する個体自身はチルドウォッチに対して愛着などの感情は持っておらず、単なる手駒として見做していると思われます。

仲間同士でコミュニケーションを取る際には、体色の変化・鳴き声メロディー・モニターの映像の変化といった手段を用いるなどの社会的な性質も確認できます。

また、調査部長の研究により当該生物が複数の言語を理解可能な程の潜在的知性までをも有していることが判明しました。


記録─1

以下は、20[編集済]年に当支部が日本の▓▓県▓▓エリアにて初めてセンターウォッチとコンタクトした際の調査における記録です。

当時の調査メンバーは、当支部の開発部門が試作した新たな不可視生物検知スキャナーの試運転も兼ねて派遣されていました。

撮影は、不可視生物の姿を捉えられる専用の装置により行われていました。

人物︰

  • オーロ……調査部門 部長
  • フラスコ……調査部門 生物調査課員
  • ドーン……戦闘部門 第三戦闘部隊員
  • シャル……戦闘部門 第三戦闘部隊員
logdata︰C─0001─DAWN─A
20[編集済].[編集済]
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フラスコ︰……しかし部長、こんなガラクタ山に本当に不可視生物がいるんですか?

オーロ︰(投棄品を掘り返しながら)無論。私の長年の勘がそう告げているのだから、間違いないさ。

フラスコ︰とは言っても、スキャナーにも反応はありませんし、とっくに夕方ですよ?そろそろ支部に帰還した方が……

オーロ︰技術部の試作品なんてアテになった試しなんてないさ。それに、ほら……確かに私は感じるのだ、きっとここに──

ドーン︰博士、危険ですのであまり奥まで進まれないように──博士?

オーロ︰──(振り返って)見給え!諸君!見つけたぞ!未知の生物の痕跡だ!

調査チームが集まる。

シャル︰何でしょう、随分と妙な破損具合の──これは、監視カメラでしょうか……?

フラスコ︰ふむ、まるで脚みたいなワイヤーが生えていますが──

C─0001─DAWN︰(その時、甲高いノイズ音を発して調査メンバーの背後に出没する

ドーン︰──(舌打ち)クソッ!奇襲か!博士、下がってください!(武器を構える

オーロ︰いや、待て!(C─0001─DAWNに対して近付く

フラスコ︰部長!?

C─0001─DAWN︰(オーロから若干離れ、落ち着いた音色のメロディーを流す

オーロ︰(C─0001─DAWNを観察して)……おぉ、なんと可哀想に、弱っているではないか。

シャル︰(武器を構えながら)博士!下がってください!手負いの生き物が一番危険です!──聞いてますか!?

オーロ︰(C─0001─DAWNのモニターを観察しながら、ハンカチを取り出して汚れを拭く

C─0001─DAWN︰(メロディーを続けながら、オーロの前で膝を折る

オーロ︰見てくれ!懐いてくれたぞ!

シャル︰(C─0002─DAWNと博士を交互に見ながら)……うっそだろ

フラスコ︰(呆れたように天を仰ぐ

《記録終了》

その後、当支部拠点への報告により新たな追加調査が必要であると判断され、第二次調査チームが派遣されることになりました。

記録─2

以下のインタビューは、記録─1から約一時間後のものです。

調査部長に対する遭遇当初の状況報告を目的として記録されました。

人物

  • オーロ……調査部門 部長
  • フラスコ……調査部門 生物調査課員
  • ラスティ……事務部門 情報記録課員

logdata︰C─0001─DAWN─B
20[編集済].[編集済]
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ラスティ︰……博士、それではこれよりインタビューを。

オーロ︰うむ。なるべく簡潔に頼むよ。さっさと終わらせてあの子に会いに行かねばならんからね。

ラスティ︰──あの子、というのはつまり?

オーロ︰おいおい、言うまでもなかろう?そうだ、彼の命名は私がしてもいいかね?何せ第一発見者だぞ?いいよな?

ラスティ︰(溜息)……取り敢えず、命名権については置いておきまして、兎に角発見当時の状況を─

オーロ︰変な監視カメラを拾おうとしたら遭遇。そんでもって、何やかんやあって今現在ってワケだ。これでいいか?

ラスティ︰駄目です。せめてもう少し細部まで詳しく─

フラスコ︰(部屋に駆け込んでくる

ラスティ︰何です!?記録中なのに─

フラスコ︰(息を切らして)申し訳ない……しかし部長!どうも大変なことになりまして……!

オーロ︰何かね?よもや私以外の者があの子に名前を付けようとしているのかね!?もしそうなら─

フラスコ︰それが、実は一体だけじゃなくて三体もいたのです。

ラスティ︰……つまり、群れで行動していたってこと?──ちょっと博士??

オーロ︰(激しく椅子から立ち上がる
こうしてはおられんね、すまんがインタビューは後にしてくれたまえ!私は何が何でも見にいくぞ!
凄まじい速度で部屋から退出する)

フラスコ︰博士!?

ラスティ︰(困惑)えぇ……

《記録終了》

記録2から1時間後に、調査部長は大量の機材を抱えて再び現地に赴き、そこで到着していた第二次調査チームと合流しました。

また、その際にC─0001─DAWNには調査部員により“センターウォッチ”という命名がなされました。

補遺─A

前述した記録から2週間後、調査部長が以下の文書を総轄部門に提出しました。

センターウォッチに関する提案

[編集済].[編集済]

初遭遇から何度もの接触を得て、私は彼等との友好的な関係の構築に成功した。

今では食べ物を提供したり錆落としボディケアをする代わりに、積極的に実験にも協力してくれている。

その近況を踏まえた上で、私は彼等を東雲支部の飼育部門へと参入させることを提案する。

これは彼等からの直接の要望でもある。彼等は今、安心して暮らせる住居を求めているとのことだ。

センターウォッチとチルドウォッチの間での視界共有において、一切の電波経由が必要いらないという研究結果も知っているだろう?
まさしく、電波の通じない異次元領域の調査に適していると思わないか?

もし承認が通れば、彼等は支部内のセキュリティ強化に貢献する上、様々なプロジェクトへの協力も期待できる。

当然、我々は彼等に食料や寝床を与える必要があるが、それについての費用や責任の負担は全て私に任せたまえ。

是非とも、検討してほしい。

調査部長オーロ

20[編集済].[編集済]、何度かの会議と調査の末に、上記の提案は承認されました。

その後、調査部長により連れてこられた個体はそれぞれ識別名が与えられ、当支部の飼育部門で友好的に業務を継続しています。

飼育部門の部員は、所定のマニュアルに基づいて同メンバーへの餌の提供や世話が義務付けられています。

各部門による定期的な実験への参加に際しては、支部長の許可を得てから行ってください。

↓現在の、東雲支部専用飼育エリアにおけるC─0001─DAWN

ヨロシクタノム!

──センターウォッチ︰オブ


  1. [攻撃性︰Friendly
    攻撃性が無く、寧ろ人間に対して友好的な場合に用いられる記号です。 ↩︎

不可視生物生態研究室︰東雲支部

2026/07/24

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