第三等級不可視生物事案『黒烏の衆』第一号:個展でのインスピクチャ大量発生

等級:第三等級(死者1人以上)

事案名:インスピクチャの大量発生

関連不可視生物:T-0006-BlacK[インスピクチャ

概要

████年█月██日、午久市にて6日間開催された温羅泉美おんらいずみ氏の個人展覧会において、展示された絵画20点全てがインスピクチャの寝床となっていたことが判明した。

確認された全てのインスピクチャは鬱の兆候を示しており、インスピクチャの影響を受けた来場者も鬱を発症した。

来場者数は会期全体で5000人に上り、そのうち半数以上が現在もカウンセリングを受診するなどしており、関連は不明だが事故死した者もいる。これが第三等級の理由である。

当該事案について、温羅氏は自身のSNSで「人の心を揺さぶることこそが芸術の本懐です。それが悪影響であれ、私の作品は芸術だったのでしょう」と発言している。

画家、温羅泉美

温羅泉美は20██年頃から活動している画家。名前はペンネームであり、本名は不明。年齢や素顔なども一切明かしておらず、その神秘性が人気に一役買っているとも言える。

同氏は「空想生物・不思議な生き物」をモチーフにした作品のみを描き、不可視生物をモチーフにした作品や、画材になる不可視生物を使用して製作された作品もいくつか確認されている。

また、作品の右下には必ず『izumi』というサインが書かれているが、不可視生物をモチーフにした作品には同じ場所に『S・T・S』という文字列も書かれており、この文字は無気配生物を知覚できる人間しか視認することができない。

無気配生物を描いた作品もあることから、温羅氏が無気配生物を知覚できる人間であることは確定的だが、この文字がどのような技術で書かれたのかは不明である。

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